2021年4月1日に施行された宅建業法第35条は、担保すべき責任の履行に関して、「当該宅地又は建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合」と、重要事項説明の条文が改正されました。
その際の、「当該宅地若しくは建物の種類若しくは品質」とは、何でしょうか?
取引現場では、引渡が終わった中古住宅で、「植栽を植樹しようとしたら、土中から、建築部材のガラ、ガラス破片、錆びた生活用品の一部などが大量に出てきたため、これらの異物の除去と新しい土壌の入れ替えに数十万円の想定外の出費があったので、弁償してほしい」といった、苦情相談トラブルは絶えません。
それは、一般消費者と宅建業者との間にある、中古住宅の土地に関する「取引観念」の認識の違いが、最大の原因と考えられます。
このトラブルを防止するためには、「売買契約書特約」において、以下のような「品質性能に関する共通認識の合意文書」が必要と考えられます。
売主および買主の「土地の品質性能に関する共通認識」は以下の通り確認した。
「売買対象物における過去に建築物があった土地もしくは中古建物の敷地に利用されている土地の品質性能は、建物解体時における建築部材の破片、断片、敷地利用者が使用した小石・レンガ等の類似品、生活用品の一部等の異物が土壌に含まれており、均一な粒子の土質ではないことを、売主及び買主は互いに認識した。」
このように、中古住宅が現に利用されている土地や過去に、建築物が立っていた記録が存在する土地では、これら以外の開発分譲地ないの住宅地における土壌の質とは、全く違っているということを、顧客には、説明しておくことが、中古住宅の不動産売買におけるトラブル防止対策では、必須の重要事項説明となるでしょう。
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エスクロー図書館に蔵書しました。
「開発文書・売主の不動産情報告知書」2024年2月版
「開発文書・契約内容不適合確認合意書」2023年11月版
「法令・2023.4.1施行・法務省通達 抜粋(買戻特約の抹消)
「法令・2012.4月施行・森林法・所有者変更届出義務パンフ 」
「開発文書・初回の現地調査チェックシート」
「開発文書・不動産情報告知書2024.2.10土地・古家付土地用」
「開発文書・不動産情報告知書2024.2.10土地・区分建物用」
「開発文書・不動産情報告知書2024.2.10土地・土地建物用」