汚水桝の埋設状況の調査方法は、簡単なようでいて、意外に調査ミスが多いものですね。
最初に、敷地内で、“宅内用桝”を探します。
既存建物がある場合には、建物の周りには、たくさんの汚水桝がありますが、大切な桝は“公設桝”です。
これは、市区町村が管理している汚水桝で、敷地内の最終桝に当たります。
この制度は公設桝制度ですが、公設桝制度を採用していない市町村が、時折、存在しています。
公設桝は、この市区町村が維持管理しており、下水道区域内では、一宅地に一つだけに市区町村のマークがあり、これを“公設桝”と呼びます。
下水道施設平面図を見たときに、、下水道施設平面図には記載があるのに、現地で発見できない場合があります。
この場合は、担当課で探してもらうことができます。
その際、契約予定日に間に合わない場合は、「宅内用公設桝の設置なし」と、最悪の状況で重要事項説明をします。
探すのに、2~3週間くらいがかかるところが多いので、注意が必要です。
また、現地には、市区町村のマークのある公設桝らしきものがあるのにもかかわらず、下水道施設平面図には記載されていないこともあります。
実は、業者が役所に届出をしないで、こっそりと、接続工事をしていることがありました。この場合に、役所の側が、敷地所有者に対して、「新たに、接続工事をしてください」と、行政指導をしていることがありました。
これを知らずに、下水道が使用できると思っている買主がいたら、後日、「余分なお金がかかった」として、損害の請求をすることでしょう。
このような場合も、下水道維持課に、「敷地内に図面にはない公設桝があるのですが、使用できるかどうか、調査確認をしてください」と、現地調査の照会をすると、安全です。
この場合も、契約予定日に間に合わない場合は、「宅内下水道の桝が使用できない場合がある」と、重説で説明をしなければなりませんね。
不動産調査の基本は、「宅建業者の業務範囲を少し超えた分野で起きることが多いので、トラブル防止のためには、この分野の不動産情報の調査技術が必要」ということになりますね。
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